好きを仕事にするのではなく、仕事を好きになる方法

好きを仕事にするのではなく、仕事を好きになる方法

働く男性のイメージ

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働き方ブームの落とし穴

世の中は「働き方」ブームである。

  • 電通の残業規制
  • 「保育園落ちた、日本死ね」
  • 内閣府の「働き方改革」

    かつての労働力集約型の雇用モデルが崩壊し、起業の「市場」が盛んになってくるにつれ、理想の働き方を実践する人たちの露出が増えたことで、私たちは、自分の理想の働き方について考えることを余儀なくされている。

    それ自体は素晴らしい事だが、一つ落とし穴があることを多くの人が気づいていない。
    それは「この世のどこかに自分の好きな仕事が転がっていて、自分はまだそれに出会えてないんだ」と思うことだ。

    この落とし穴にハマると抜け出すのがとても難しくなる。

こういう人は、いろんなコミュニティに顔を出し、いろんな情報を集め、色んなことにチャレンジしようとするとが、
どれも「自分に最適じゃない」という理由で、一度やると決めたことを短期間でどんどん辞めてしまう。
 
この先に待ってるのは「疲弊」だ。
 
本人は行動しているのに、結果が伴わない。これが続くと「やっぱり自分には理想の働き方ができないんだ」と思い込んでしまう。
 

婚活市場にも同じような人がいる

「どこかに私にぴったりの運命の人がいるのよ!」と婚活市場を歩き回る切なきアラサー女性を見たことはないだろうか。
 
とりあえず何人かとお付き合いやデートをしてみるものの、「自分にぴったりの人がいるはず」と思い込んでいるため、目の前の人を「ぴったりかどうか」で判断するようになってしまう。
 
そのようなフィルターで人を判断してしまうものだから、実際に結婚したとしても一緒に住み始めた時に、「ぴったりじゃない」所に目が行き、なんでこんな人と結婚したんだろうと後悔する。

あなたならこんな女性になんて声をかけるだろうか。
 
僕だったら「目の前の人を好きになる努力はしたんですか?」と指摘すると思う。
 
 

好きな仕事を探すよりも、仕事を好きになる

結局のところ、自分の好きな仕事を探し回る人も、自分が良いと思った仕事を「好きになる努力をしていない」のである。
 
目の前の仕事を好きになる努力をするには、頭の中の「考え方」を変える必要がある。「向いているか、向いていないか」で判断するのではなく、「どうしたらこの仕事を楽しめるか?」の思考にシフトする必要がある。
 
この考え方には「自主性・主体性」が必要になる。環境や人に依存している人だと自分がないために、この自分がどうしたいか?にアイデアが出てこない。
 
先の婚活女性も同じだ。「結婚すること」「運命の人に出会うこと」にしか興味がないので、自分がどうしたいのか?どうしたらいいなと思った人と楽しい時間を過ごせるのか?にアイデアがない。
 
そうして、誰かのせい、周囲のせい、時代のせいにして、孤独になって行くのだ。これはあまりに寂しい。
 
それよりも、頭を使って努力して好きになった人の方が、一貫性のバイアスも働いて、その人をずっと好きでいたくなってしまうし、だからこそ、その人の好きなところもどんどん見えてくるのではないだろうか。
 
好きを仕事にするコツも同じではないかと思う。
 
頭使って努力して仕事を好きになろう。それが結局は未来ずっとどんな時代になっても好きを仕事にし続ける唯一の方法なのだから。

川口 美樹

俳優業からの独立。現在は執筆・企業研修・ワインのインポート・300人規模のイベント運営などいくつか個人でやっています。子育てする時間も欲しいので、株式投資や不動産の分野も勉強中です。気軽にフォローしてくださいね。