脂質には、とっていい油と、とってはいけない脂がある
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脂質には、とっていい油と、とってはいけない脂がある

アブラには種類がある

「アブラ」という読み方の漢字には、「脂」と「油」があります。実はこの二つの「アブラ」、明確に違いがあるのをご存知でしたか?

脂という字を見ると、豚・牛・鳥などの脂肪分をイメージがされますよね。一方、油という字なら、サラダ油・オリーブ油・菜種油などが思い浮かびますね。

つまり「アブラ」は、常温で液体の(油)と固体のあぶら(脂)に分かれるのです。これらをまとめて油脂といい、この油脂は、脂肪酸とグリセリンという分子からできています。この油脂や脂肪酸、グリセリン、コレステロールなどをあわせて脂質と呼んでいます。 (定義は農林水産省のHPより)

そしてこの「脂肪酸は」は正確には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれます。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~sysoap/atopythink-29.htm

不飽和脂肪酸

脂肪酸の中でも、体内で作ることができない必須脂肪酸を含んでいて、3系(オメガ3)・6系(オメガ6)・9系(オメガ9)脂肪酸に分かれます。

飽和脂肪酸との違いは、人間の体内温度で固まらないところです。逆に飽和脂肪酸は人間の体温では固まってしまうので、血中でかたまりになり、血流を悪くさせてしまうことがあるので注意が必要です。

この中でも、他と比べて現代人に圧倒的に不足していると言われるのが3系脂肪酸(オメガ3)です。

青魚などに含まれるオメガ3(DHAやEPA)は、ダイエット・血圧・善玉コレステロール増加・抗炎症作用の他に、脳の働きをよくするという効果もあり、その必要性が叫ばれている油でもあります。

亜麻仁油に含まれる「α-リノレン酸」は体内で必要に応じてDHAまたはEPAに変化してくれる性質を持っているので、毎日でも摂ることをオススメします。

飽和脂肪酸

牛や豚の脂身・バターやラードなど、固形で販売されているものの多くが飽和脂肪酸です。

人間の体温ぐらいでは血液中でサラサラと流れません。エネルギー代謝に必要で、人間が活動をする上で無くてはならない重要な油なのですが、現代人は摂りすぎているため代謝しきれずに、肥満の原因になったり血流を滞らせたりしています。

こちらは特に意識して摂取する必要はありません。現代人はむしろ控えるべきだと思います。

絶対に摂ってはいけないアブラが、そこにはある

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以上二種類の脂肪酸について話しましたが、実はヒトのからだに必要とされるアブラは、6系脂肪酸と3系脂肪酸の二種類のみでこれを必須脂肪酸といいます。これらは摂った方がいいとされるアブラです。

しかし、これらの脂肪酸のなかに絶対にとってはいけない油があります。それがトランス脂肪酸です。

トランス脂肪酸

アメリカでは「食べるプラスチック」ともいわれているこのアブラは、自然界には存在しない人口で作られたアブラのことです。その代表例がマーガリンやショートニングです。

「サクっ」とした食感を出すので、日本ではお菓子やパン・アイスクリームに多く含まれていますが、海外では国を挙げて規制している国がほとんどで、米マクドナルドがその使用を辞めたことで有名です。

発ガンとの関連も報告されており、ほとんどの先進国で「使用量規制」もしくは「表示義務」が課せられていますが、日本にはその規制がまだありません。

トランス脂肪酸が使われていたとしても、「植物性油脂」や「脂質」という表記の中に紛れ込んでしまっていて消費者にはその使用量がわかりません。(トランス脂肪酸の情報開示に関する指針の概要 / 消費者庁 

トランス脂肪酸は消化・分解が非常に難しく、ただでさえ不足しているビタミンやミネラルの大動員をかけるので、体にものすごく負担がかかりますし、悪玉コレステロールを増やすこともわかってきています。

ぜひ一度「トランス脂肪酸」で検索してみてください。とんでもない記事がたくさん出てきますよ。

摂ったほうがいいアブラ、摂ってはいけないアブラ

まとめます。

アブラと呼ばれるものには、油(常温で液体)と脂(常温で固体)が2種類あり、

・現代人が摂りすぎて問題になっているのが脂(飽和脂肪酸)、
・現代人に足りなさすぎて問題になっているのが、青魚や亜麻仁などに含まれる油(オメガ3脂肪酸などの必須脂肪酸)
・そして摂らない方がいいのは、トランス脂肪酸

と覚えてくださいね。

川口 美樹

俳優業からの独立。現在は執筆・企業研修・ワインのインポート・300人規模のイベント運営などいくつか個人でやっています。子育てする時間も欲しいので、株式投資や不動産の分野も勉強中です。気軽にフォローしてくださいね。