『パラレルキャリア未来会議』というイベントに参加してきた。
ロート製薬の副業解禁のニュースも記憶に新しいが、国の後押しもあって、新しい働き方を模索する人たちが増えてきたんだなと実感する。
一つの組織に縛られずに、自由な職業選択をできるようになること自体はとても素晴らしいことだ。
ただ、僕は「働き方改革」に違和感を覚える。
それは、「働き方を変えよう」というメッセージの文脈の中に、「生き方を変えよう」というメッセージが語られる機会があまりにも少ないからだ。
国が積極的になるってことは、その仕掛けで市場を作って経済を活性化しよう、という意図があるのだろう。(邪推するなら、副収入で稼いでもらって納税額を増やそうと思ってるのではないかと…)
ただ、これは諸刃の剣で、いろんな選択肢が増えた一方で生きにくくなってる人たちと増えてきている。
今までは誰かが敷いたレールの上を行けばそれなりに楽しめていたのに、
そのレールを自分で敷いていかなきゃいけない時代になったことで、それまで乗客でよかった人たちが、ある日突然「これからは自由に運転してね」って言われて、いきなり運転手をやらされてるわけで。
そんなの運転の仕方を教わらなかったら、運転できるわけがないのに。
その運転の仕方、つまり「どう生きるのか」の決め方を教えないままで、レールをいくら自由に敷けたとしても、いずれ脱線してしまうのではないだろうか。
働き方が自由になっても、その人の「生き方」が変わらない限り、どこでどんな仕事をしたって、大して人生は変わらない。
事務仕事が在宅勤務になったからって言って、AIに仕事奪われたら意味がないし、
週休3日制になったからって、生き方が定まってない人には使いこなせない。
だとしたら、自分はどう生きたいのか?
何を大切にして、どんな価値観を持っているのか?
なぜその仕事を選び、なぜその人と付き合うのか?
を語れる人を増やすことの方が、優先すべきことなのではないだろうか。
※追記
この記事の内容については、こちらに詳しく書いた↓
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